シードルを買いに
海から離れて果樹園が並ぶ地域へ車を走らせます。
さすが海沿いの町、車窓から見える草っ原にはカモメかウミネコの白い姿がたくさん見えます。
いつもならこの風景は黒いカラスが構成しているので、混ざればオセロみたいで面白いのになぁ、とぼんやり眺めながら『増毛フルーツワイナリー』さんを目指します。
増毛町は甘エビをはじめとする海産物も豊かですが、美味しいフルーツの産地でもあります。
りんご、さくらんぼ、梨…etc
途中寄ってみた『ましけマルシェ』では、小さな青りんごのようなプラムがあり、かわいらしくてつい買ってしまいました。
種類を尋ねてみると、あら〜、農家さん持ってきた時に何も言ってなかったからちょっとわからないんです、ごめんなさい、とのことでした。
そうだ、名前なんて何でも良かったんだ!その存在そのものに価値がある!
私のバカ、愚か者‼︎
心の中で自分を叱咤しながらお財布を取り出します。
170円。
安い、かわいい、美味しい(まだ食べてないけど)。
これ以上求めるものなんてありません!
お店の人が、「まだ青いので、黄色くなってきたら食べてくださいね」と教えてくれます。必ずや黄色になってからいただきます。
雨の中、青いプラムを抱きかかえながら目的地『増毛フルーツワイナリー』さんに到着しました。
可愛らしい看板!
本当は奥にりんごの木が立ち並ぶ果樹園も見えるのですが、雨が強くてそちらまで写真を撮る余裕がありませんでした。
販売所は1組のお客さんが入るといっぱいの、小さな店舗です。
対応してくださる奥さまがまた素敵な方で、柔らかな物腰、優しい笑顔、心のこもった接客、そして美人さんです。
過去に飲んだ事も買った事もありますが試飲させてもらいます(さっきも日本酒飲んだのに?)。
だってりんごの味だって毎年変わるでしょ?確認ですよー、確認。
『増毛シードル』0055 中口 330ml
シードルは甘口・中口・辛口の3種類です。まずは中口 0055
「あっ、おいしいです。(うんうん、バランス良くてちょうど!)」
甘口 0056
「これもおいしいですね〜。(甘すぎないのがいいなぁ)」
辛口 0057
「おぉ、ドライ!これもおいしいですね。(りんごの甘さはどこに⁉︎)」
結局どれもおいしい、としか言わない語彙の少なさにがっかりです。
辛口が本当にドライなので、何故そうなるのか聞いてみると、
「 醸造の過程で、糖が分解されてアルコールになるので、時間が経つにつれて甘さはどんどんなくなっていくんですよ」と、説明してくださいました。
発酵させる時間を調整することで、甘辛自由自在というワケなんですね。
自家用にそれぞれ各1本づつ、誰かに会った時のプチプレゼント用に中口を2本買い、帰路につきました。
一緒に並べると、プラムは青りんご風
お墓参りを終えて、夜は買ってきた國稀のお酒と、増毛の甘えび、塩水うにを!
キタムラサキウニとバフンウニ、2種類ありましたが、主人の奢りで今回はバフンウニの方を購入しました。太っ腹〜!
今は増毛の海を望む墓地で眠っている主人の祖父母は、前浜の住人だったので浜のものは何でも山のように出してくれたそうです。
ウニの事は、
エゾムラサキウニの方を『ノナ』、バフンウニを『ガンゼ』と呼び、◯◯ウニ、という呼び方はしなかったと言います。
甘えびもガンゼも、お酒との相性はもちろんバッチリでした。
増毛さん、ごちそうさまでした!