ミズノさんの貰い事故・前説
庭はこの中で冬眠中zzz
皆さま覚えておいででしょうか。
ミズノさんのこと。
昨年の秋、敬老の日のお題に乗って今は亡き祖父母のエピソードを書きました。
今も脳裏に浮かぶ懐かしの風景に存在する「ミズノさん」は、飴玉をガリガリ齧るから嫌い、とチョット理不尽な理由でばあちゃんから煙たがられていた(他にも理由はあったかもしれませんが)じいちゃんの囲碁友です。
上記の記事でチョコッと登場しただけなのですが、思いもよらず皆さん(の一部)から、
「ミズノさんのことをもっと知りたい」
とのご要望をいただきましたので、お言葉に甘えてスピンオフと言いますか、回顧録としてミズノさんのことを書かせていただこうかと思います。
とは言っても毎日のように顔を合わせていたというだけで、正直小学生トビーとミズノさんに、期待されるようなハートウォーミングなエピソードはありません。
そのあたりは何とぞご了承のほど、よろしくお願い申し上げます♪( ´θ`)
あ、ちょいちょい箸休め的に新旧取り混ぜた写真が挟まりますが、お気になさらず♪
記憶にあるミズノさんは白髪混じりの丸っこいメガネのじいさんで、
とにかくほとんど毎日ウチにいる
そういうじいさんでした。
近所の人ではあるとは思うのですが、自転車をチャリチャリ漕いでやって来るミズノさんがどこのオジサンであったのかは私はよくわかりません。
学校から帰って来たら既にじいちゃんばあちゃんの部屋にいて、お茶とお茶菓子を横にじいちゃんと一日中囲碁を打っている人、それがミズノさんでした。
我が家の愛犬シリーズ「ジョニー(♂)」
物心ついた時から我が家にいた荒ぶるスピッツ。新参の私は完全に舐められていて、噛みつかれること数回。幾度となく脱走を繰り返し、最後はとうとう帰って来なかった。
学校が休みだったり早く終わる日は、訪ねてくる場面を見たりもするのですが、特段の挨拶があるわけでもなく勝手に入ってきて、玄関を上がってすぐの祖父母の部屋をコンコンとノックして入室。※昔の田舎なので夜以外カギを閉めていない
…ここまで書いて、ばあちゃんがミズノさんを鬱陶しく思う気持ちが既にちょっとわかったような気がします(-_-;)
子どもの頃は、そういう毎日が普通だったので気にしていませんでしたが、ばあちゃんにとってはあまり楽しい状況ではなかったのでしょう。
ただでさえ仲睦まじいという夫婦ではなかったのに、一部屋しかない夫婦の部屋に毎日じいちゃんの友達が勝手にやって来て、夕方までずっと囲碁を打っている…
苦々しい思いがあっても不思議ではありません。
囲碁を打つ親戚のおじさんとじいちゃん。ミズノさんではありません。
じいちゃんはソコソコのトシまで、自転車に乗って自由にアチコチ出かけて囲碁を打っていたのですが、ある日車と接触してケガをしてしまい、危ないという理由でそれ以後自転車の許可が下りなくなりました。
遠出が難しくなったじいちゃんのもとへ毎日のように囲碁の相手をしに来てくれるのがミズノさんで、じいちゃんにとってはありがたい友だちではありました。
我が家の愛犬シリーズ「リリー(♀)」
ジョニー行方不明の後しばらく経って貰われてきたスピッツの雑種。とても賢くて穏やか。夜中、自分で鎖を外して散歩に出かけ朝には帰ってきていた。これはユルイ昔の時代の話なので許してください(ー ー;) ビール好き。いつも瓶底のビールを舐めさせてもらっていた。ムダに吠えない犬だったが、蹴っ飛ばされたガス屋は一生忘れず、必ず吠えかかっていた。
さて、ミズノさんはばあちゃんが引き起こした室内事故に巻き込まれたとして登場しましたので、その時のことをお話ししようと思います。
しかしその前に。
まずはその事故に至る原因、ばあちゃんの人となりについてからです。
ばあちゃんがああいう人でなければミズノさんは巻き込まれることはなかったわけですから。
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私が小学校3年生から同居していた母方の祖母(母の養母)は昔ながらの働き者で、朝4時から家事のほか家庭菜園・庭の手入れ、和裁・洋裁・編み物、人の手を借りず何でも自分でやってしまう人でした。
何せ農家の14人の兄弟姉妹の一番上ですからね。
子どもの頃から働きづめの人生です。
春や夏は畑や庭仕事の他、野草を摘んでは保存食やお茶みたいなものを作ったり、秋は多種類の漬物を仕込み、冬は小さい体でわっせわっせと雪かきに励みます。
休むということを知りませんでした。
「ばあちゃんはそんなに働き者なのになんで母さんはそうじゃないの?」
その反面、というか、働き者が裏目に出て、なんでそんなことしたの⁉︎というようなこともチョイチョイやらかし、
あわや大惨事
ということもあったのです。
例えばですがウン十年前、都市ガスが通っていなかった私の実家はLPガスを使っていました。
遠い昔、私が子どもの頃のことなのでガス器具の安全装置などがどうなっていたかなどはわかりません。
「こんなことをしたらこうなった」
という記憶に基づいた話なので理屈の通らないことがあればお許しくださいませ。
何度かあったことです。
小学校から帰ってきた私が
「おなかすいたなー、なんか作ろ(´Д` )」
となって、ホットケーキの生地を作ったりジャガイモの皮を剥き始めます。
準備が出来てフライパンをコンロに乗せ、ツマミをカチカチと回して火をつけようとすると、
バフッ!
ちょっとヤバい時は
ボンッ!
という大きな音と熱を含んだ空気の塊が、自分めがけてドン!とぶつかってきます。
命には関わらないくらいの、小さなガス爆発ですね。
長くなるので割愛しますが、原因はばあちゃんのガスコンロの使い方がまずくて、ちょいちょいガス漏れさせていたことです。
LPガスは空気より重いので漏れても上昇せず、下の方に溜まりやすいといった性質の特性もあったでしょうか。
ガス台は台所の角にあり、上っ面をシンク台に合わせるために窪んだ場所に設置されていましたので、ガスが溜まりやすかったかもしれません。
明らかにガス臭ければ注意したのかもしれませんが、そこまでの量の漏れではなければ気づかず、且つ私も世間知らずのおバカな小学生(^ρ^)
年寄りのばあちゃんが仕込み、小学生の孫が引き金を引く、キケンな組み合わせです。
今のガス器具は安全装置が色々働き、滅多なことはないと思うのですが、当時の実家はよくガス漏れ警報機がピーピー鳴っていました。
その度にベランダなど低い位置の窓や玄関のドアを開けてホウキなどでガスを掃き出す、という作業をすることとなり、その大半はばあちゃんのやらかしです。
家族はいつも、ガスのことを含め、バラエティに富んだ危ないことをするばあちゃんに
「絶対やめてね(#・∀・)⁉︎」
と言うのですが、ばあちゃんは馬耳東風といった風情でした。
反省しない。
だから何度もプチガス漏れ事故を起こす。
可愛いマゴが死んだらどうすんだw
我が家の愛犬シリーズ「ビッキー(♂)」
里親募集の広告を見た母親に貰われてきたマルチーズの雑種。生けるモップ。おとなしいが私が親に叱られている時などは間に入って止めにかかる忠義者。体は丈夫ではなかったが細く長く生きた。
苦労人のばあちゃんが人生を生きていく上で、うるさい雑音や逆境に立ち向かうには「人の意見を聞かない・聞き流す」ということが自分を守る手段だったのかもしれません。
あくまでも私の勝手な考察ですが。
ですから、
-
何か仕事が目についたら、すぐやらずにはいられない
- 危険なことも人を頼らず勝手にやってしまう
- 注意されてもどこ吹く風
これが良くない方に傾くと、起こらなくていい事故が起きることになります。
そんなばあちゃんのエピソードとして、もっと大きな事故をやらかして入院に至るという、ミズノさんのことよりもよっぽど大きな案件があるのですが、このままではいつまでたってもミズノさんの話に行けません。
それは、もし余裕があれば追記として書くことにいたしましょう。
では本編のはじまりはじ……
「やっと始まるの?」
いや、もう既に3000字くらい書いてるしヤメましょう。
つい長文になるのは悪いクセですが、回顧録ということで何とぞお許しを!
と、ここまでが前説。
普段ちんたら更新ですが、今回はあまり日をおかずに次回の本編をUPしたいと思い、割とマジメに書いております(・∀・)♪
それにしても古い記憶を文字に起こすというのは案外骨が折れますね。
お時間に余裕のある方、次回もどうぞよろしくお願いいたします☆
「途中途中で挟まった『愛犬シリーズ』、ちょっと強引過ぎない?」
いいの!
忘れないうちに書いておくの!