粗忽者と情熱のチューリップを君に
この2〜3日、ソファに座っていると時折、目の端にバサバサと動く小さな影が窓の向こうに見えるようになりました。
よく見ると小鳥が我が家の軒先あたりを上下しながら飛んでいます。
そういえば、庭仕事に出ようと玄関のドアを開けると、玄関脇から驚いたように小鳥が飛び去ったりすることもありました。
夫も最近、「見慣れない鳥が来ている」と言っていたような。
最初は家の壁などにいる虫を狙っているのかと思っていたのですが、何度も姿を見るので、ひょっとして軒先に巣でも作っているのかと確認することにしました。
ぐるりと見渡してみてもそれらしいものはなかったのですが、夫が郵便ポストを開けると、中になぜか枯葉が入っています。
風に乗って運ばれてきた?
いや、今までどんなに風が強くてもこういったことは一度もないし…
木製のポストには小鳥が出入りするにはちょうどくらいの落とし込み口があります。
ひょっとしてバードハウスと間違えた?
半信半疑、とりあえずそのままにして様子を見ることにしました。
そんな折、窓から外を眺めていた夫が何やらジタバタとジェスチャーをしています。
窓際まで行って指差す方を見ても、目が悪いので何を指しているのかよくわかりません。
と、指したあたりから2羽の小鳥が飛び立ち、庭の木に止まりました。
一羽はカラフル、もう一羽は地味。
慌ててカメラを持って窓から撮影してみましたが…
ボケた!(アタフタ)
こっち向いた!でもやっぱりボケ…
(枝にピントが)
コンチキショー、もう一枚!
(言葉が悪くてスミマセン)
ああっ、少しマシだけど、やっぱりボケてるぅ〜!
そして一番マトモだったのがコレでした。
あっち向いちゃってますがな。
ということでWikipediaサマからお写真をお借りしました。
キビタキさんでした。綺麗。
つがいらしいもう一羽は、地味なカラーリング故に見事に枝に溶け込んで、時折影が動くばかりで撮ることが出来ません。
君たちだったのか。我が家のポストに枯葉を入れていたのは。
たしかにバードハウスに似たポストではあるが、この家を建てて10年以上、ここに巣を作ろうとした粗忽者(そこつもの)は君たちが初めてだぞ。
これでは郵便屋さんが困るではないか。
仕方がない。
「鳥が巣をかけているので郵便物は入れないでください」という旨の貼り紙をして、臨時ポストとして設置した古いブリキ缶に誘導することにしようか…
待てよ。
無頓着な人なら、ロクに貼り紙も見ずにポストに入れてしまう可能性もあるかもしれない。
貼り紙の他にも庭仕事で使っている支柱に、「ポスト使えません」と書いた段ボールの切れっぱしをくくりつけ、ポストへの通路を邪魔するように立てることにしよう。
全く急に忙しいことになったよー、と文句を言いつつ、ヘタクソな鳥のイラストも小さく描いてみる。
準備万端。
さあ来い、粗忽者のキビタキの夫婦よ!
しかし何度もドアを開け閉めし、貼り紙を貼り、立て看板を立てたりするうちに、キビタキの夫婦は
「ここんちウルサイ」
とでも思ったのか姿を見せなくなりました。
…( ̄▽ ̄)せっかく安全確保したのに。
ちぇっ。
しかし実際、玄関ドア横でもあり、出られないとはいえすぐそばの窓からは、のんのがよく外を眺めています。
野良時代を思い出すのか、鳥を見ると興奮して「カカカッ」と威嚇のような声を上げるので、網戸の窓越しでは小鳥も落ち着かないでしょう。
これで良かったのかもしれません。
一応、貼り紙と立て看板はしばらくそのままにしておきますが、もっと落ち着く場所に新居を構えていただきたいとキビタキ夫婦には望みます。
枯葉はまだ片付けないで置いておくけれど。
こうした、日々徒然なるままの暮らしでも、小さいながら楽しい出来事があるものですね。
うん?徒然…つれづ…
ハッ!
徒然と言えばブログ『兎徒然』のflemyさん(id:flemy)!
最近、日々成長する雑草との格闘でついつい居眠りなぞしてしまい、下書き記事を慌てて更新し、いただいた『ふきちゃんを愛でる会』の会員証をご紹介し忘れるという失態を犯しておりました。
遅れましたが、本日ご紹介させていただきたいと思います
北海道の自然の豊かさ、厳しさ、ブログタイトルの惑星をイメージしてみた(by flemyさん)
会員証はその人それぞれに、色彩や細かなところを変えてくれています。
繊細な色合い、とても素敵です♪flemyさん、ありがとうございました!
うさぎを愛し、水彩画の美しい揺らぎを表現するアーティスト、flemyさんのブログはこちらです↓
さて、我が家の庭には、淡く繊細な水彩画とは対照的な強い色彩の花も咲きました。
前回記事に載せた、チューリップの「フレミングパーロット」です。
青い蕾に少しずつ色が差して
とうとうほどけたその花の色は、黄色と赤の情熱的な色。切れ込みの入った花びらはまるで炎。
私は基本、淡い色合いの花が好きなので、時々意識的に強い色彩の花を植えることがあり、これもそのひとつです。
このチューリップが開いた頃に読んだのは、私の昭和のオバサン仲間、ねこぞう氏のブログ。
それは先日亡くなった西城秀樹さんへのオマージュでした。
ねこぞう氏もそうだったようですが、恥ずかしがり屋で奥手だった子どもの私は、ヒデキのあのむせかえるような熱さやセクシーさについていけず、正視出来ないほどでした。
しかしここ数日、ヒデキの歌や動画に触れるにつれ、私は西城秀樹という稀代のスーパーアイドルが、ファンではなかったはずの私の人生にも、大きな影響を及ぼしているのに気付きました。
あまりに情熱的な、熱い歌い方や歌詞、激しい振り付けに恥ずかしくて目を逸らしたようでいて、あれもこれも、ちゃんと私の少女時代の記憶として残っているのです。
YMCAのフリだって、ちゃんとやりましたとも、ええ。
そして改めて聴くと、歌手の本領、歌が上手い。上手いというか人を揺さぶる力がある。
二度の脳梗塞の後も、ずっと『ヒデキ』であろうとした不屈のスター。
ファンだとは思っていなかったのに、記憶に色濃く残るヒデキは、淡い花色ばかりの庭に咲いたこのチューリップのように情熱的で強い光を放っていました。
炎のような花姿にちなんで、ねこぞう氏のブログにも紹介されていた、ヒデキの魅力満載のこちらの動画をお借りして、スーパーアイドル「ヒデキ」を偲びたいと思います。
好みではないと思っていたけれど、やっぱり好きだったのかな。
花もヒデキも。