外国樹種見本林ちょっとだけ
少し前になりますが、旭川市にある外国樹種見本林の入り口付近を散歩してきました。
今回森の中は入りませんでしたが、入り口周辺だけでもその静寂な空気を感じられます。
住宅街の隣はいきなりの森、そんなところです。
『空気が変わる』、とでも言いますか、足を一歩踏み入れると、背後の家々が急に遠くなっていくような感覚です。
『外国樹種見本林』
市民は簡単に、「見本林」と呼びます。
(どうして草はこんな風に看板を装飾しようと思ったのか。センスありすぎじゃないですかね?)
文学好きな方なら、三浦綾子さんの小説『氷点』の舞台であるとご存知かもしれません。
※すみません、私は未読です。
『三浦綾子記念文学館』は、見本林に入ってすぐのところにあります。
おしゃれなカフェのような綺麗な建物です。
私は閉館する時間帯に行ったため入れませんでしたが、中では三浦綾子さんゆかりの品や生原稿を見たり、お茶を飲んだりする事が出来るようです。
外国種の樹木が北海道で育つか観察するため、ストローブマツやヨーロッパカラマツなど約30種の樹木を1898年(明治31年)に植栽された、北海道で最も古い外国樹種人工植栽地のひとつです。現在は18ヘクタールの敷地に52種約6,000本の樹木が育てられています。近くには石狩川の支流のひとつ美瑛川が流れ、エゾリスなどの小動物や野鳥も数多く生息し、森林浴、散策の場として市民に大変親しまれています。
また、故三浦綾子の代表作「氷点」の舞台としても知られており、見本林の入口に建設された「三浦綾子記念文学館」には三浦綾子の作品・遺品が数多く展示され、全国からたくさんの三浦綾子ファンが訪れています。
静寂が漂う中、木々の隙間から陽光が差し込む神秘的な光景を市街地にあって目にすることのできる貴重な場所です。日常の喧噪を離れ、自然の息吹を感じてください。
引用元:旭川観光コンベンション協会/外国樹種見本林
大木の多くにはツタが絡まり、それがまた神秘的な雰囲気を醸し出します。
本当にどの木も天を突くように高い!
見上げて撮ってみましたが、あまり高さが伝わりませんね。
でも本当に高いんですよ〜!
ツタの他に、ツルアジサイもあちこちの木に巻きついています。
森に咲くツルアジサイの白い装飾花は、静寂の中の緊張を和らげてくれる感じがします。
歩道にはウッドチップが敷き詰められており、ふわふわと歩く事が出来ます。
歩道脇には、濃淡や形が様々な野草が縁取り、ヘビイチゴの赤が効いています。
大きな歩道から外れて、森の中に入ることが出来ます。
今回は時間がなかったのと、主人の「ここ、おっかないから入るのイヤだぁ」というビビリ発言のため入りませんでした。
でも確かに、数年前にひと回り歩いた時、鬱蒼とした森は住宅街が隣接していると思えないほど静かで、太陽の光も遠く、ちょっと怖い気持ちになりました。その時は他に歩いている人もいなかったので、森に迷い込んだかのような錯覚に陥ったのを覚えています。
森への入り口を通り過ぎ、真っ直ぐ行って階段を登ると美瑛川の土手に出ます。
登って左
右
だーれもいません。見渡す限り。
犬の散歩をしている人も、ウォーキングをする人も、楽しげに歩くカップルも、だーれも。
ただ、今はちょっと寂しい感じに見えますが、春には桜が咲いてとても綺麗なのだそうです。
北海道では桜の時期、木の下で焼肉やジンギスカンなどをして楽しむ風習がありますが(桜はほとんど見ていなかったり)、静かに桜を見ながら散策するにはここは良いかもしれませんね。
しかし、この昼なお暗い見本林は夏休みなどにはラジオ体操も行われているようです。
雰囲気ありますね〜!何だかちょっと昭和の香りが。
ここなら体操で飛び跳ねても、ウッドチップのおかげで膝にも腰にもやさしそう…なんて思うのは年を取っ…むにゃむにゃ。
早起きが苦手で、なんで休みなのに早起きしなくちゃならないんだよぅ、と思っていた小学生の頃を懐かしく思い出しました。